慢性の痛みの治療期間を時間で追う 3か月の線、検査の日、注射後の2週間
慢性の痛みの治療期間は、旅の日数ではなく、検査、再生治療、注射後の1〜2週間、帰国後の運動という時間の重なりで決まります。12回のコースを1回の渡航で終えられるかは、予約時に確かめます。
月曜にソウルへ着いて、火曜の朝に診察と検査。そこで「12回のコースです」と言われたら、帰りの便は金曜のままでいいのか。慢性の痛みの治療期間は、痛みが続いてきた時間、検査の日、注射のあとの数週間、運動を続ける数か月と、いくつもの時間が重なって決まります。旅の日数だけで決められるものではありません。
ここでは、ソウル・江南のクァンドン病院 疼痛・リハビリテーションセンターの「慢性疼痛リカバリー」を例に、どの時点で何が起きるのかを時間の順に並べました。自分の予定に当てはめながら読んでください。
痛みが3か月を越えると、何が変わるのですか
3か月は、痛みが「慢性」と呼ばれる境目です。日本ペインクリニック学会誌の総説によると、国際疼痛学会(IASP)の分類では、慢性疼痛は3か月以上持続または再発する痛みと定義されています。
クァンドン病院は、3か月を越える痛みは中枢神経を過敏にし、筋肉のやせ、自律神経の乱れ、睡眠障害につながることがあると説明しています。そのため、痛む場所だけでなく、こうしてつながった問題を一緒に治療するという考え方をとっています。
同じ注射や湿布を繰り返して、そのときだけ楽になる。この状態が3か月を越えているなら、治療の組み立て方そのものを見直す時期に入っています。
慢性疼痛リカバリーは、12回のコースで進みます
慢性疼痛リカバリーは、精密診断、再生治療5回、運動療法5回、経過評価を一つにまとめた12回のコースです。毎回、状態を記録して計画を調整します。構成と期間は、相談のうえで一人ずつ変わることがあります。
| 時期 | 内容 | 時間の目安 |
|---|---|---|
| 渡航前 | これまでの治療歴を整理する | 出発の前 |
| 初回 | 詳しい問診と精密診断、原因の説明 | 検査は状態に応じて選ぶ |
| 再生治療 | PRP、PDRN、プロロセラピー、コラーゲン、体外衝撃波を組み合わせて5回 | 間隔は相談で決まる |
| 注射のあと | 注射部位の痛みが一時的に増えることがある | 最初の1〜2週間 |
| 運動療法 | 筋力、有酸素運動、ストレッチ、姿勢の矯正を5回 | 順序と間隔は相談で決まる |
| 経過評価 | 痛みの強さ、筋力と機能、体組成を測り直す | コースの終わり |
各回の間隔や来院日数は公開されていません。1回の渡航でコース全体を終えられるかどうかは、構成と間隔によって変わるため、予約の段階で確かめる必要があります。
初日には、どんな検査を受けるのですか
初日は、詳しい問診から始まります。どこで、どんな治療を受け、どう反応したかを聞くところからです。そのうえで、状態に応じて検査を選びます。
精密診断に含まれうる検査は、X線、MRI、CTの画像検査、自律神経の検査、炎症などを調べる痛みに関わる血液検査、サルコペニア(筋肉量の低下)の評価です。病院は、不要な検査は行わないとしています。
結果が出たら、なぜ痛むのかを図で説明します。どこが痛いかだけでなく、痛みがどこから来ているかを分けて示すのが、センターの説明の仕方です。
「痛む場所と、痛みが生まれた場所は、たいてい別のところにあります。」疼痛・リハビリテーションセンターのシン・サンフン センター長の言葉として、センターのページに載っている一文です(病院のセンターページより)。初日の検査が痛む場所以外にも及ぶのは、この考え方によります。
再生治療の注射のあと、数日から数週間はどう過ごすのですか
注射のあとの最初の1〜2週間は、かえって痛みが増すことがあります。米国整形外科学会(AAOS)の患者向け情報は、PRP注射について、注射部位の痛みが最初の1〜2週間はむしろ増えることがあり、効果を感じるまでに数週間かかる場合があると説明しています。
PRPは、自分の血液を遠心分離して血小板を濃縮し、傷んだ部位に注射する治療です。クァンドン病院の再生治療はステロイドを使わない方法で、PRP、PDRN、プロロセラピー、コラーゲン、体外衝撃波を状態に合わせて組み合わせます。どれを使うかは、適応を確かめてから決めます。
旅行の日程に当てはめると、注射の直後に長時間の移動や重い荷物の持ち運びが重なると、痛みが増えた時期とぶつかります。帰りの便の時間や、帰国後すぐの仕事の予定も、相談のときに伝えておくと計画に反映しやすくなります。
運動療法が始まると、何を測るのですか
運動療法では、痛む場所だけでなく全身の動きを学び直します。病院によると、目的は再発を減らすことで、AIによる動作分析を使って運動の処方を調整します。運動療法は5階の運動療法室で行います。
経過の評価では、四つの指標を測り直します。痛みの強さ、筋力と機能、筋肉量、体組成です。そのうえで、必要があればほかの科と一緒に治療計画を組み直します。
リハビリテーション医学を中心に、神経内科、内科(リウマチ)、機能医学、韓方が同じカルテを見ながら加わります。どの科が加わるかは、担当のリハビリテーション医学の医師が判断します。
帰国したあとの数週間から数か月は、どうつながるのですか
帰国後に続くのは、主に運動です。コースの運動療法は、日常の動きを変えて再発を減らすことを目指しているため、教わった運動を自宅で続けられるかどうかが、その後を左右します。
AAOSの説明どおり、再生治療の効果は数週間たってから感じることがあります。帰国した時点で痛みが残っていても、それだけで治療が合わなかったとは判断できません。帰国後に気になる変化があれば、日本のかかりつけ医にも相談できるよう、受けた治療の名前と回数を控えておいてください。
再生治療と運動療法のリスク、向いていない場合
再生治療にも副作用はあります。AAOSによると、PRP注射では注射部位の痛みが増えることがあり、感染、組織の損傷、神経の損傷が起きる頻度はステロイド注射と同程度とされています。
効果についても、腱の慢性的な痛みや軽度から中等度の膝の変形性関節症では助けになるという報告がある一方、ほかの部位では十分な根拠がそろっていないとしています。
クァンドン病院も、PRPはすべての痛みに使える治療ではないと説明しています。運動療法では、始めたばかりの時期に筋肉痛や疲れが出ることがあり、強度は診断に合わせて調整します。
次のような場合は、韓国での治療を考える前に、日本の医療機関を受診してください。
- 足のしびれや力の入りにくさが急に強くなっている
- 尿や便が出にくい、または漏れる
- 発熱を伴う腰や背中の痛み、夜も休めない強い痛みが続く
神経の圧迫や感染など、急いで確かめるべき原因があるためです。また、クァンドン病院は手術を行っていません。手術が必要と判断された場合は大学病院へ紹介し、手術後のリハビリをクァンドン病院で受ける流れになります。
担当するのはどんな医師ですか
センターは3階と5階にあり、リハビリテーション医学のシン・サンフン センター長が担当しています。病院の公開情報によると、シン医師はリハビリテーション医学の専門医で、江南セブランス病院リハビリテーション医学科の元臨床講師、延世大学医療院産学協力団の元研究員です。
慢性疼痛リカバリーのプログラムを設計した医師でもあります。
院内には日本語のコーディネーターが常駐しています。病院はソウル市江南区奉恩寺路612、地下鉄・奉恩寺駅5番出口から徒歩1分です。診療は平日9:00〜17:30、土曜9:00〜13:30で、日曜・祝日は休診です。
渡航の前に書き出しておくこと
初日の問診で聞かれることを、先に書いておくと時間の節約になります。痛みがいつ始まったか、どこで、どんな治療を受け、どう変わったか。痛み止めをどれくらい飲んでいるか。眠れているか。リウマチや自己免疫の病気と言われたことがあるか。画像検査を受けたことがあれば、その記録もそろえておきます。
コースの構成は慢性疼痛リカバリーのページ(英語)に、センターの診療内容は疼痛・リハビリテーションセンターのページ(英語)にあります。同じテーマの記事は痛みとリハビリの記事一覧から読めます。
行けそうな日程と、これまでの治療歴をLINEで送ってください。どの選択肢が合うかは分からなくても大丈夫で、病院は症状を聞いてから一緒に決めるとしています。
よくある質問
慢性の痛みとは、どれくらい続く痛みですか?
国際疼痛学会の分類では、3か月以上持続または再発する痛みを慢性疼痛としています。クァンドン病院の慢性疼痛リカバリーも、3か月以上同じ場所が痛む人を対象の一つにしています。
PRP注射のあと、痛みはすぐ引きますか?
すぐに引くとは限りません。米国整形外科学会は、注射部位の痛みが最初の1〜2週間はむしろ増えることがあり、効果を感じるまで数週間かかる場合があると説明しています。
すべての検査を受ける必要がありますか?
いいえ。検査は状態に応じて選び、必要なものだけを行います。
再生治療はステロイド注射と違いますか?
違います。クァンドン病院の再生治療はステロイドを使わない方法で、PRP、PDRN、プロロセラピー、コラーゲン、体外衝撃波を状態に合わせて組み合わせます。
手術が必要と言われたらどうなりますか?
クァンドン病院は手術を行っていません。手術が必要な場合は大学病院へ紹介し、手術後のリハビリをクァンドン病院で受ける流れになります。
参考資料
- ICD-11時代のペインクリニック―国際疼痛学会(IASP)慢性疼痛分類に学ぶ(日本ペインクリニック学会誌 28巻6号, 2021) · 日本ペインクリニック学会
- Platelet-Rich Plasma (PRP) · American Academy of Orthopaedic Surgeons (OrthoInfo)
この記事はAIの支援を受け、クァンドン病院の公開情報と記載の医学資料をもとに作成しました。医師の監修は受けていません。




