顔面神経麻痺の退院後、日本に帰ったら何をする? 最初は目を守ること、次に経過の記録
顔面神経麻痺の退院後、日本に帰って最初にすることは、閉じきらない目を点眼と睡眠中の眼帯で守ることです。次に、韓国で受けた治療の内容と回復の経過を記録し、日本の医師に引き継ぎます。
顔面神経麻痺で入院し、退院後に日本へ帰る人がまず手をかけることになるのは、顔の筋肉より目です。まぶたが閉じきらないと、眠っているあいだに目が乾くからです。MSDマニュアル家庭版は、顔面神経麻痺では目を乾燥から守る必要があり、人工涙液の点眼をこまめに行い、とくに睡眠中は眼帯が必要になることがあると説明しています。
この記事は、ソウル・江南のクァンドン病院 韓方センターで顔面神経麻痺の入院治療を受けたあと、日本で回復を続ける人に向けたものです。退院前に確かめておくこと、帰国後の数週間に起きること、日本の医師に何を伝えるかを順に並べました。
入院中には、どんな治療を受けているのですか
クァンドン病院の「顔面神経麻痺入院ケア」は、発症から72時間以内を中心にした3〜5日の集中入院プログラムです。7〜8階の病棟で、一日に何度も治療を受けます。
入院の初日には、発症した時刻、麻痺の程度、神経の損傷を詳しく調べます。神経内科が加わり、ラムゼイ・ハント症候群のような重い型でないかを確かめます。そのうえで、神経内科と連携したステロイドの集中治療に、一日2回の鍼、一日1回の薬鍼、韓方薬の処方、手技療法を並行して行います。
「外来では受けにくい、いくつもの科の治療を、入院のあいだにまとめて受けられます。」韓方センターのムン・ビョンハ センター長の言葉として、プログラムのページに載っている一文です(病院のプログラムページより)。鍼を一日2回、薬鍼を一日1回という頻度は、外来で通い続けるのが難しいことが入院の理由として挙げられています。
退院の前に、確かめておくことは何ですか
帰国後の受診で必要になる情報を、退院の前にそろえておいてください。日本の医師が経過を判断するとき、韓国で何が行われたかが分からないと、同じ確認を一からやり直すことになります。
退院の前に控えておきたいのは、次の項目です。
- 発症した日と時刻、入院した日
- ラムゼイ・ハント症候群かどうかの判断
- ステロイドの種類と、退院後も飲み続けるかどうか
- 処方された韓方薬の名前と飲み方
- 退院後に続ける運動や手技の内容
- 退院時点での麻痺の程度
クァンドン病院は、退院後の計画を一緒に立て、後遺症の予防と継続的なケアのプログラムにつなぐとしています。日本で続ける部分と、韓国の外来で続ける部分をどう分けるかは、この計画の段階で相談しておく必要があります。
帰国した最初の夜から、目をどう守るのですか
目を守ることが、帰国後のケアの最初の仕事です。MSDマニュアル家庭版によると、まぶたが閉じにくく涙も出にくくなるため目が乾き、痛みや損傷につながることがあります。保存料を含まない人工涙液や生理食塩水の点眼をこまめに行い、時間を決めて、とくに睡眠中は眼帯をつける必要が生じることもあります。
MedlinePlusも、目を完全に閉じられない場合は潤滑用の点眼薬や眼軟膏が処方されることがあり、眠るときに眼帯が必要になる場合があると説明しています。
機内は空気が乾いているため、帰りの便でも点眼をこまめに続けてください。目の痛みや充血が強くなる、見え方が変わるといった変化があれば、帰国後すぐに眼科を受診します。
帰国後の数週間から数か月は、どう変わっていくのですか
回復には数週間から数か月かかります。MedlinePlusによると、多くは数週間から数か月で完全に治り、3週間以内に改善が始まり、神経の機能をすべて失っていなかった場合は、顔の筋力のすべてまたは大部分を取り戻しやすいとされています。
MSDマニュアル家庭版は、麻痺が部分的な場合、大半の人が数か月以内に完全に回復すると説明しています。完全な麻痺の場合、経過はさまざまです。
| 時期 | 起きやすいこと | 自宅でできること |
|---|---|---|
| 退院〜最初の1週間 | 目の乾き、食事中に口から水がこぼれる | 点眼と睡眠中の眼帯、片側でかみやすい食事 |
| 2〜3週間 | 改善が始まるかどうかが見えてくる | 目を閉じる、口をすぼめるなど、できる動作をメモで記録 |
| 1か月以降 | 回復の速さに個人差が出る | 退院時に決めた運動を続け、日本の医師に経過を見てもらう |
表の「起きやすいこと」は一般的な経過の例で、全員に当てはまるわけではありません。回復の進み方は、麻痺の程度と神経の損傷によって変わります。
日本では、どこを受診すればいいですか
帰国後の経過は、日本の耳鼻咽喉科や脳神経内科で見てもらえます。目の症状が強い場合は眼科も加わります。受診のときは、退院前に控えた項目をそのまま見せてください。
韓方薬を日本で飲み続ける場合は、その名前と飲み方を日本の医師にも伝えます。クァンドン病院の韓方センターのFAQでも、韓方薬と西洋薬を一緒に使うときは、飲んでいる薬をすべて伝えてもらい、相互作用を確かめてから処方を組むとしています。日本で別の薬が加わるときも、同じ確認が必要です。
後遺症のリスクと、すぐに受診してほしい症状
回復の途中で後遺症が残ることがあります。MSDマニュアル家庭版によると、再生した神経が本来とは違う筋肉につながり、表情を作るときに思わぬ筋肉が動いたり、食事中に涙が出たり(ワニの涙)することがあります。長く動かさない状態が続くと、筋肉が硬くなる拘縮が起きることもあります。
クァンドン病院のFAQは、早い時期の集中治療が後遺症のリスクを下げる助けになりうるとしつつ、後遺症を防げると断言はしていません。退院後も外来でのリハビリで、左右差や残った筋力の低下を改善していくとしています。
入院中の治療にも、体への負担はあります。ステロイドの治療や鍼、薬鍼にはそれぞれ副作用の可能性があり、どんな副作用がありうるかは治療の前に担当医に確かめてください。持病がある人や、ほかの薬を飲んでいる人は、入院の時点で伝えてください。
次の症状があれば、顔面神経麻痺の経過とは別に、救急の受診を考えてください。
- 腕や脚にも力が入りにくい、ろれつが回らない
- 耳の周りに水ぶくれや強い痛みが出てきた
- 目の痛みが強く、見え方が急に悪くなった
MSDマニュアル家庭版によると、脳卒中による顔の麻痺は顔の下半分に限られることが多く、同じ側の腕や脚の筋力低下を伴うのが一般的です。顔面神経麻痺と思っていても、こうした症状があれば脳卒中を急いで確かめる必要があります。
担当するのはどんな医師ですか
韓方センターは6階にあり、入院の病棟は7〜8階です。センター長のムン・ビョンハ医師は、韓方センターの責任者として急性期の顔面神経麻痺の入院プログラムを運営し、頭のふるえや手のふるえの治療、脳機能クリニックも担当しています。
クァンドン病院は西洋医学と韓方が一つの法人の中にあり、同じ患者を二つの視点から同時に診ることを特徴としています。院内には日本語のコーディネーターが常駐しています。
まだ発症したばかりの人へ
プログラムは、主に発症から2〜3日以内の人を対象にしています。発症から72時間以内であれば、早めの相談が勧められています。ソウル滞在中に顔の片側が動かしにくくなった場合も、まずは脳卒中の症状がないかを確かめてください。
プログラムの内容は顔面神経麻痺入院ケアのページ(英語)に、センターの診療内容は韓方センターのページ(英語)にあります。同じテーマの記事は韓方の記事一覧から読めます。
症状が始まった日と時刻、いまの症状、日本へ帰る予定の日をLINEで送ってください。入院が必要かどうかと日数は状態によって変わるため、その判断の材料になります。
よくある質問
顔面神経麻痺の入院は何日くらいですか?
クァンドン病院の顔面神経麻痺入院ケアでは、通常3〜5日の集中治療を勧めています。日数は状態によって変わります。
退院後、目の乾きはどうすればいいですか?
MSDマニュアル家庭版によると、人工涙液や生理食塩水の点眼をこまめに行い、とくに睡眠中は眼帯が必要になることがあります。痛みや充血、見え方の変化があれば眼科を受診してください。
顔面神経麻痺はどれくらいで治りますか?
MedlinePlusによると、多くは数週間から数か月で完全に治ります。3週間以内に改善が始まり、神経の機能をすべて失っていない場合は、顔の筋力を取り戻しやすいとされています。
韓方薬と日本の病院の薬を一緒に飲んでもいいですか?
飲んでいる薬をすべて医師に伝え、相互作用を確かめてもらってください。クァンドン病院でも、韓方薬と西洋薬を併用するときは相互作用を確認してから処方を組むとしています。
発症からどれくらいで相談すればいいですか?
プログラムは主に発症から2〜3日以内の人を対象にしており、72時間以内であれば早めの相談が勧められています。手足の力が入りにくい、ろれつが回らない場合は、まず救急を受診してください。
参考資料
- ベル麻痺(まひ)(MSDマニュアル家庭版) · MSDマニュアル
- Bell palsy · MedlinePlus (U.S. National Library of Medicine)
この記事はAIの支援を受け、クァンドン病院の公開情報と記載の医学資料をもとに作成しました。医師の監修は受けていません。




